2019年12月15日日曜日

盤端効果と確率

War-Gamers Advent Calendar 2019 の記事のつもりです。予約投稿したつもりが公開されてなく、しかもURLも出してませんでした。反省。

さて、

しばらく前、MustAttack方面にて盤端効果の話題が伸びました。2-in-1のゲームを連結したら初期配置が大きく変わる、それは「シミュレーション」としてどうなのか、という問いが発端でした。この問いに確率をつかってアプローチしてみます。あ、もとの問いには答えは出てますね。

さて、考える状況は次の通りです。並んだ2戦線があります。独立ゲームとしても連結ゲームとしても遊べるようにデザインされました。防御側と攻撃側は明確に別れています。2戦線とも史実では攻撃側が10ヘックス前進しました。これを参考に、独立ゲームの勝利条件として攻撃側は10ヘックスより深く前進すれば勝利とします。10ヘックスなら引き分け、10ヘックス未満なら敗北です。

10ターンで終了、サドンデスなしとします。1ターンで攻撃側が2ヘックス前進する確率は1/2です。これは史実を反映した戦闘結果表に基づく確率です。平均して1ターンに1ヘックス前進し、史実もそのように進展しました。ですから、独立ゲームの盤端における戦線は1ターンに1ヘックス前進します。これは補給線に影響します。

という設定を考えます。ゲームデザインとしていかがなものかというご批判は甘受します。

さて、独立ゲームでは勝率半々でうまく機能している初期配置とコマさばきがあるものとします。連結ゲームにしたときにどうなるでしょう。

まあ初期配置とコマさばきは変わるでしょう。なぜなら、実際のさいころの目は平均から外れるからです。だいたい標準偏差くらいの外れが出ますので、10ターンでは二項分布の標準偏差として10x(1/2)x(1/2)の平方根、(√10)/2くらい、およそ1.7ヘックスくらいの差が両戦線に積み上がります。プラスマイナス3ヘックス以上です。

というわけで、普通に平均値が史実とみなして盤端効果を設計すると連結したら結果は変わります。シミュレーションとしては盤端にも確率効果を入れるのでしょうか。

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