2017年12月13日水曜日

1D6と5D2

War-Gamers Advent Calendar 2017       の記事です。ゲームが出てこなくてすみません。しかも予約投稿に失敗していました。ごめんなさい。

 さいころ一振りで勝敗を分ける、という状況は対戦記録を読んでもよく出てきます。戦力を集中して攻撃したら思いの外さいころの目が悪く相互損害になって停滞などという例はありふれています。なんでそうなる、という問題はゲームシステムとしても検討の対象となっていて、ファイアパワーやマグニチュードという概念が使われてきました。でも、確率に手を入れる、ということはやられていないように思います。
 確率に手を入れるとなると、例えば平均に近い目を出やすくするということになります。ただ、それはさいころのランダム性を少し崩しますし、実現が難しいことからも採用はされてこなかったのでしょう。 でも、そこを少し追求します。
 さいころを振って1から6の目が出る確率はほぼ1/6としておきます。そもそも戦闘結果表による解決結果として、どの結果も等しい確率で出るという設定を簡単に変えることを目指します。

 さいころを1回振ると1から6の目が出るということを次のように言い換えます。

「硬貨を5枚用意して表の出る数は0から5まで。表の数に1を足せば1から6まで出てきます。」

この場合にそれぞれの数が出る確率を求めます。

硬貨を5枚振って表が出ない組み合わせは1通り。
1枚出る組み合わせは5通り。
2枚出る組み合わせは5!/(2!3!)=10通り。
3枚出る組み合わせは2枚出る組み合わせと同じ10通り。
4枚出る組み合わせは1枚出る組み合わせと同じ5通り。
5枚出る組み合わせは出ない場合と同じ1通り。

1から6の目に直した確率は、2の5乗が32ですから
1: 1/32
2: 5/32
3: 10/32
4: 10/32
5: 5/32
6: 1/32
となります。明らかに平均前後の3と4の確率が高くなっています。というか1の出る確率は3の出る確率の1/10です。2の出る確率も3の半分。長いゲームの歴史の中で、どなたかやってみた方はいないものでしょうか。いや、やってから記事書けということではありますが諸般の事情はとてもゲームどころでなく。

 2個のさいころであれば硬貨を11枚用意すれば同じことができます。ただ、ゾロ目という概念はなくなります。10面のさいころなら9枚です。あまり枚数が増えると平均の近くばかり出るようになりますので、それはそれで意外性がなくなるのかもしれません。
 以上は大数の法則からすぐにわかることを書き連ねました。どこかで「味のある乱数」とか「コクのある乱数」いう言い方をしていた記事を覚えていたものに触発されたものです。

1 件のコメント:

  1. はじめまして。
    80年代(だったと記憶しております)のミニチュアゲームには2,3,3,4,4,5の6面で3,4の出目が出やすくなっている「アベレージダイス」というものを使用しているルールがいくつかあるようです。

    ご参考になれば幸いです。

    返信削除