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2013年8月20日火曜日

AAMの速度変化(解説)

読む人はあまりいないと思いますが書いてみます。SLGとは全く関係ありません。

質量mの物体の位置が時間tの関数としてx(t)に沿って運動するとき、ニュートンの運動方程式に従います。ニュートンの運動方程式とは、加速度をaとし、物体にかかる力をFとして、ma(t)=F(t)です。aもFも時間の関数としておきます。

加速度は速度の時間微分で、速度は位置の時間微分です。つまり
a=d2xdt2(t)
から
md2xdt2(t)=F(t)
です。

ミサイルの場合、F(t)は推力と空気抵抗ということにします。推力が一定値 F であるとして、空気抵抗は速度の二乗に比例するものとすれば
md2xdt2(t)=Frv(t)2
です。rは比例定数です。rとFとmはミサイルの種類によってそれぞれ定まるものです。

さて、v(t)=dx/dtですから左辺を vで書き直すと
mdvdt(t)=Frv(t)2
vだけの式になります。

右辺はvと定数だけの式だけですから、変数分離形の微分方程式です。

ニュートンの凄みは、物体の運動を位置の関数の微分方程式で書けることに気がついて、微分積分学を作り上げてしまったところにあります。

さて、簡単のためにm=F=r=1としてv(t)=vと書いて
dvdt=1v2
この微分方程式を解きます。両辺を1v2で割りましょう
11v2dvdt=1

両辺をtで積分すると、Cを積分定数として
11v2dvdtdt=t+C

置換積分の公式から、左辺はvでの積分になります。
11v2dv=t+C

左辺の積分には、次の関係式を使います。
21v2=11v+11+v

これから、左辺の積分は次の通りに計算できます。
12(log|1v|+log|1+v|)=12log|1+v1v|

結局、ニュートン方程式から得られた微分方程式から次の関係式を得られました。
12log|1+v1v|=t+C

vについて整理すると、
log|1+v1v|=2(t+C)
1+v1v=e2(t+C)

D=e2Cとおいて、
 1+v1v=De2t

結局、次のようにv=v(t)を得られました。
v(t)=De2t1De2t+1


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